少し前のこと。星田駅前の商店街を横断する水路が狭く、強い雨が降ると水があふれて、道路はもちろん、家にまで水が浸水するのではないかと相談を受けました。
近年、田んぼなどの宅地化がすすみ、雨水が一気に下流に集中してしまうようです。
私など、用水路や水の流れの知識がまったくなく、単純に、駅前の狭い水路を広げればいいのではと当初考えていたのですが、ところがどっこい、水の流れはそう単純ではないようです。
この用水路は、住宅街の雨水などの排水もかねて、下流の星田北を通り、最後は寝屋川にまでつながっているんですね。
ところが、この星田北地域の水路が、整備されずに昔ながらのままで、色々と問題があるということで、地元の詳しい方に案内をしていただきました。
星田北の水路は、こんな感じの細い浅い水路。コンクリートの壁などはほとんどありません。
農業用水だけでなく、上手地域から流れてくる雨水・生活排水などの多くが、こうした用水路に流れこんでいます。こんな細い浅い水路が、そうした重要な機能を果たしているとは驚きです。
水路に果てしなく伸びてくる雑草も、刈る人がいなければ伸び放題。伸びた草が水路をふさぎ、流れてきたビニールなどがひっかかって、水が流れにくくなっています。上流から、大量の水が流れてくれば、ひとたまりもなく水があふれて、周辺の田畑に浸水被害が広がるとの説明に納得です。
駅前の狭い水路を広げるならば、こうした下流地域の対策もしっかりとしておかないと、下流での被害を広げてしまうことになりかねない、とのこと。
う~ん、さてさて、どこから手をつけてどうするのがよいのか・・・。
かといって、駅のすぐそば、人通りも多い商店街で、水があふれる現状を放っておくわけにもいきません。市と、地元のみなさんの知恵と力をあわせることが大事になりそうです。
それにしても、何事も現場の当事者のお話を聞かなければ分かりませんね。これまで水路をまじまじとのぞいたこともありませんでしたが、地域の水がこんなふうに流れているとは。目からウロコの用水路めぐりでした。